平成29年度文化記録映画優秀賞を受賞しました!

  • 2017.10.13 Friday
  • 18:10

このたび「まなぶ 通信制中学 60年の空白を越えて」が平成29年度文化庁映画賞(文化記録映画部門)文化記録映画優秀賞を受賞しました!http://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/2016092303.html

 

おかげ様で上映の問合せも増えてきております。

今後も「まなぶ」の輪を全国に広めていきたいと考えていますので、

自主上映会をお考えの方は、ぜひこちらまで➡http://film-manabu.com/fourwall.html

4/29&5/3太田直子監督舞台挨拶決定@横浜シネマリン

  • 2017.04.24 Monday
  • 18:47

ただ今、『まなぶ』は横浜シネマリンで上映中です。

追加で監督舞台挨拶が決まりました!

横浜シネマリンでは5日まで上映しておりますので、ぜひ劇場まで足をお運びください。

http://cinemarine.co.jp/

トークショーレポート 4/8(土) 原一男さん

  • 2017.04.10 Monday
  • 21:23

『まなぶ』公開中最後の週末となった4月8日(土)。満開となった桜にあいにくの冷たい雨が降りそそぐ中、劇場には朝早くからたくさんの方々が足を運んでくださいました。週末ということもあって、会場には10代〜30代らしき若いお客さんの姿も目立つなど、これまで以上に活気のある雰囲気に。10:30の回上映後、映画監督の原一男さん(『ゆきゆきて、神軍』『全身小説家』)をゲストに迎えて太田直子監督とともにトークショーがおこなわれました。

 

会場いっぱいの大きな拍手に迎えられ、客席から登壇した原監督。制作に10年(!)かかったという最新作『ニッポン国VS泉南石綿村』(http://docudocu.jp/)が完成し、先日関係者試写をおこなったばかりだという原監督は、はじめに太田監督より映画の感想を求められて「『ニッポン国〜』には、大阪・泉南のアスベストで被害を受けた方々が登場するが、その中にも、教育を受けておらず夜間中学に通ってあいうえおから学び、自分の名前を初めて書いたという方がいた。その方と同じなんだなということ、そして全国にはそういう方たちがまだたくさんいらっしゃるんだということを強く思いました」と、ご自身の作品を通じて出会った方々のエピソードを交えながら感想を述べてくださいました。太田監督が「私自身、実はこれまでこういった方々がいることを知りませんでした」と告白すると、原監督も「自分たちのまわりに、学校に行っていない人がいるということに、日常ではなかなか気が付かない」と続け、さらに生徒さんの中に在日の方はいたのか、またどのような方が入学資格を持つのかということについて、太田監督に次々と鋭い質問を投げかけました。

 

入学規定があるため、望んでも全員が通信制中学に入学できるわけではないと知って驚いた様子の原監督。太田監督が「実はETV特集で放送された後、“うちの子も行かせたい”という問い合わせがたくさんあったんです」と語ると、「教育の機会を望む若い人がたくさんいるんだね」と、何らかの事情で学校に通えない人々に心を寄せていらっしゃいました。

 

さらに、繊細な問題なので…と丁寧に言葉を選びながら、「『まなぶ』の中で、登場する方が“やむをえなかった”という言葉で人生を語られていたが、自分は、なぜ彼らが、そのような境遇の中で生きざるを得なかったのか?と考えてしまう。すると、政治が悪いからだ、という答えになる。であるならば、政治をしている人たちに対してもっと怒っていいんじゃないか?と思ったが、彼らは自分を責めている。そのことについて、太田さんはどう思う?」と率直な問いを投げかけた原監督。これに対して太田監督は「まず、自分がどういう権利を持っているのか、どういう権利を奪われたのかということが、教育がないと分からない。映画に登場する宮城さんも、それまでは自分の境遇を主観的にしか見れなかったが、教育を受けることによって、見方が変わっていったんです」と語り、それを受けた原監督は、「下層の人が上に上がることは不可能に近く、越えられない壁がある。そのおかしさ、この国のおかしさに対して、どうにかしなきゃと思う」と熱い思いを語りました。

 

椅子に座る時間も惜しむほどトークが白熱し、あっという間に時間が過ぎてしまった中、最後に「小さな人たちの声を届ける」という自分たちの使命について確認しあったお二人に、会場からも熱のこもった拍手が送られました。

ご来場いただいた皆様、どうもありがとうございました!

 

▽映画『まなぶ 通信制中学 60年の空白を越えて』新宿K’s cinemaにて4/14(金)まで上映中!連日10:30〜
http://www.film-manabu.com/

トークショーレポート 4/9(日) 太田監督舞台挨拶

  • 2017.04.10 Monday
  • 21:21

土曜日に続き雨模様となった昨日4月9日(日)。『まなぶ』10:30の回上映後、太田直子監督による舞台挨拶がおこなわれました。

 

登壇後、「客席に知っている顔が何人かいるので緊張します…」と苦笑しながら話し始めた太田監督。はじめに、本作を制作することになった経緯について会場の皆さんに説明した後、公開初日に舞台挨拶のゲストとして登壇してくださった出演者の宮城正吉さんと今井ユキエさんのお二人の話を中心に語っていきました。

 

舞台挨拶の際、「レポートが大変だった」と語った宮城さんですが、小学生の時から農作業の手伝いをさせられていたため、実際には小学校の学力も身についていないという厳しい状況からのスタートだったそうです。太田監督と最初に出会ったときには、「私のことはあまり撮らないで」と態度も硬く、話しかけてほしくなさそうだったとのこと。ところが、もう一人の同級生の方が去り、生徒が宮城さんただ一人になるという事態が起こってからは、先生とマンツーマン状態で息がつまることもあってか、「授業が難しいなあー」といった愚痴を太田さんにこぼすなど、少しずつ心を開いてくれるようになったそうです。さらに、(もう一人の出演者である)峯永さんが同級生になってからは、お互いに妻・夫を介護しているという共通点もあり、峯永さんと二人で支えあって、宮城さんの態度がよりいっそうほぐれていったと語りました。

 

取材中に宮城さんの話を聞きながら、太田監督自身、そのつらい経験に思わず涙することもあったそう。「(つらい話をさせてしまって)自分を冷たい人間のように感じることもあったが、自分が聞いている宮城さんの話が、他の誰かにとって教育の機会につながればという思いだった」と、映画を通じて、多くの方々に通信制中学の存在や義務教育の大切さについて知ってほしいとの強い思いを語りました。

 

また、もう一人の出演者である今井ユキエさんについても、「それまで一度も学校に行ったことがなかったが、お子さんの一人が、一度でいいから母に学校生活を経験させてあげたいと思った」ことが、入学のきっかけになったと紹介しました。今井さんが授業中、納得したときに発していた「なるほど」という言葉に先生方が胸を打たれていた、というエピソードについてあらためて語りながら、「今井さんは、もし30代、40代のときにこの学校に出会っていれば、看護師になるという夢をかなえたかった、と話していました。『まなぶ』には、いくつになってもやり直すことができるというメッセージが込められている反面、やはり、早いに越したことはない。宮城さんも、電話で話した際、(カメラの前では語らなかったが)“若い人に、若いうちに勉強してほしいということを伝えたかった”と語っていた。若いうちにしか取り戻せないものもある」と、若い人たちにとっても「学び直しの場」が、たくさん用意されることの重要性を訴えました。

 

この日の会場には、映画にも登場した先生方も来場されており、太田監督が紹介すると、会場からは大きな拍手が送られました。

舞台挨拶終了後、たくさんの方が残ってアンケート用紙を一生懸命記入してくださるなど、劇場は興奮さめやらぬ雰囲気に包まれました。(一枚にはおさまりきらず、他の紙も使って何枚も書いてくださった方も!)

ご来場くださった皆様、どうもありがとうございました!

 

映画『まなぶ』、新宿K's cinemaでの上映は、いよいよ残りあと5日です。皆様のご来場をお待ちしています。

告知がない日でも監督舞台挨拶がある場合があります!

▽映画『まなぶ 通信制中学 60年の空白を越えて』新宿K’s cinemaにて4/14(金)まで上映中!連日10:30〜
http://www.film-manabu.com/

朝日新聞に掲載されました!

  • 2017.04.10 Monday
  • 21:19

4/8付の朝日新聞(東京版)に『まなぶ』が紹介されました!

「80代も学ぶ千代田区の通信制中学 記録映画に」
▽無料会員登録で全文を読むことができます!
http://www.asahi.com/articles/ASK4461NNK44UTIL03L.html

朝日新聞での掲載は2度目です。
ご掲載どうもありがとうございました。